在日中国人の帰化への道

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【2019年版】中国のキャッシュレス最新事情について|アリペイ(支付宝)・WeChat Pay(微信支付)のQRコード決済が普及しすぎて人をダメにしたお話。

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日本は、PayPay・LINE PAYなどのQRコード決済が乱立していると対照に、中国のQRコード決済は、アリペイ(支付宝)・WeChat Pay(微信支付)といった2強のペイメントサービスに支配されている。

今回の記事では、中国のキャッシュレス最新事情についてご紹介したいと思います。現場の中国(今回は中国・アモイという港都市を代表例に)では、一体、どんなことが起こっているのか、ぜひ読んでもらいたいです。

記事の後半では、在日中国人の私が感じた アリペイ(支付宝)・WeChat Pay(微信支付)のQRコード決済が普及しすぎて人をダメにした内容も書いてあります。

中国のキャッシュレス最新事情について

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2019年 私が見た 中国のキャッシュレス最新事情ですが、現地の中国(アモイ|厦門=中国の二線都市)を視察した時、撮った写真を見ていただきながら、紹介させてもらえばと思います。

中国ではキャッシュレス化が普及している現象と言えば、一般的には、コンビニ・百貨店などの流通サービス業でまぁまぁ使えるという程度ではないでしょうか。もっと広げれば、レストラン・八百屋・屋台などでも、アリペイ(支付宝)・WeChat Pay(微信支付)のQRコード決済が利用できるかと思われますよね。

 

実は、中国の大都市では、QRコード決済の利用場面がすでに中国人の国民生活のいかなるところに浸透しすぎて、キャッシュレス化の普及は、もはや日本のニュースで報道された内容より、はるかに超えているなぁと、肌で実感できました。

それでは、中国の想像外の場所でもアリペイ(支付宝)・WeChat Pay(微信支付)のQRコード決済が利用できることについて、紹介したいと思います。

ゲームセンター(UFOキャッチャー)

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細かいコインを両替する面倒も無くなり、ゲームセンターのUFOキャッチャーでも、QRコード決済の導入で、アリペイ(支付宝)・WeChat Pay(微信支付)を使えば、すぐにでも遊べる!

マッサージチェア

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ショッピングモールや空港などの公共場所でよく設置しているマッサージチェアも、アリペイ(支付宝)・WeChat Pay(微信支付)の利用が可能に!そのお陰で、マッサージチェアの利用者が絶たないですね。

タクシー

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タクシー料金が割安の中国では、もちろん、タクシーの移動でもアリペイ(支付宝)・WeChat Pay(微信支付)が使えます。

日本の交通系ICカードみたいな感覚ですが、QRコードをスキャンして、タクシーの乗車料金を客側のスマホから自分で数字入力という支払いイメージです。

お手洗い|トイレ

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中国では、お手洗い(トイレ)にはトイレットペーパーが用意されていない場合もあります。その時は、お手洗い(トイレ)にある有料のティッシュ(トイレットペーパーの代替品) を事前に購入してから、用を足すことは中国人の常識だったのです。

現在、アリペイ(支付宝)・WeChat Pay(微信支付)のQRコード決済は、まさか 中国のお手洗い(トイレ)でも使えるようになったとは、正直に意外すぎて個人的には大変驚きました。

駐車場

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無人駐車場の敷地では、こういったQRコード決済の駐車場システムも導入しています!

小銭?クレジットカード?交通系ICカード?こちらは全部いらないですね。一つのスマホだけで、スイスイ駐車できちゃいますね! 

展望台にある望遠鏡(双眼鏡)

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展望台に行けば、有料の望遠鏡(双眼鏡)を使って上空の景色を見る場合も、QRコード決済!

福袋の自動販売機

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今回の中国視察では、もっとも斬新なものが、こちらの「福袋の自動販売機」でした。

日本の自動販売機と福袋(ブラインド景品)の2者を融合させたアイデアですね。

アリペイ(支付宝)・WeChat Pay(微信支付)のQRコード決済で購入すれば、Nintendo Switch・テレビなどの豪華景品が手に入るチャンスも!※ごく僅かな当選率ですが、、

ただ、購入した福袋の中身はイマイチもの形ばかりですので、あまり期待しないほうが良いかと思います。

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※別機械で購入した福袋の中身は、「車用のマスコット置物」(↑)でした。

レンタル用のモバイル充電器

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中国ではスマホの電源が入らないと何も出来ないので、その打対策としては、こちらのような「レンタルモバイル充電器」が誕生したわけです。こちらもアリペイ(支付宝)・WeChat Pay(微信支付)のQRコード決済が!

ただ、スマホの電源が切れた時点では、このサービスが利用できないので、その場合は、本当に最悪な事態になってしまいそうですね。

テーブルチャージ

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堂々とテーブルチャージを取るお店もあります。座る前にアリペイ(支付宝)・WeChat Pay(微信支付)のQRコード決済で支払いましょうね!

他のキャッシュレス事情

中国のキャッシュレス最新事情は、これらの以外もたくさんあります。

※以前、ご紹介したこちら(↓)の記事も合わせてご参考に!

例えば、高速道路料金のお支払い、ガソリンスタンドでの給油、一人カラオケボックスでの利用、旧正月のお年玉配り(紅包)、役所の届け申請などなど、中国人の日常生活の中で、様々な場面でQRコード決済が利用されています。もちろん中国人の老若男女を問わずのお話ですよ!

 

もし近い将来、毛沢東が特徴である人民元は、中国の街中で見れなくなる日が訪れたら、(お札に対する喪失感の意味で)きっと中国人の皆さんが寂しくなるでしょうね。

QRコード決済が普及しすぎて人をダメにしたお話

ここまでのご紹介ですと、日本人の皆さんは、中国のキャッシュレス化が本当にすごいなぁと思っているかもしれませんが、

実は、アリペイ(支付宝)・WeChat Pay(微信支付)が一見、非常に便利に見えますが、そのQRコード決済が普及しすぎて人をダメにしたことも同時に実感することができました。

スマホの電源切れに常に恐れてしまうこと

スマホが使える前提で、アリペイ(支付宝)・WeChat Pay(微信支付)のQRコード決済ができますが、万が一 スマホの電源が切れたら、友人との連絡もお店でのお支払いも何もできなくなります。電源切れかどうか、常に意識したり、電源切れたら怖い思いをしたり、そういう中国人も多くいるらしいです。

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ですので、中国人はスマホ+モバイル充電器のセットで、同時携帯という習慣ができています。モバイル充電器が無い場合は、レンタルモバイル充電器を設置しているお店も増えているので、これがあるとやっと安心ですね。

でも現金があれば、スマホの電源切れて支払いが出来ないという心配事も消えるのではないでしょうか。

お会計の計算仕方が分からなくなってしまうこと

キャッシュレス化の普及のせいで一番よくないことがありました。それは、お釣りの対応が不要になるため、お会計の計算仕方も覚えなくても済むことです。

いざ現金払いをしたら、特に若い店員さんが多いようですが、たとえば100元をもらったら、87元の支払いに対して、いくらのお釣りで返せば良いのか?頭の回転では、このような簡単な計算もできない現状になっています。

こういった計算能力が落ちたと感じた場面は、何回かもありました。

これは、本当に問題ですよね。人類の知能(計算能力)は、最新の技術(QRコード決済)によって劣化させられてしまった事態。本当に人類のピンチではないでしょうか。考えれば考えるほど、怖くなってしまったのは、私だけでしょうか。

現金離れのせいで金遣いが荒くなってしまうこと

普段、現金はあまり使わないことで、中国人の金銭感覚もガラリと変わりました。

全てアリペイ(支付宝)・WeChat Pay(微信支付)のQRコード決済ですから、現金の重たさ(=お金の大切さ)や、自分の本当の所持金など、把握すらあまり興味がなくなっています。

日常生活の出費、そういう金遣いの計画性も弱くなったり

とにかくQRコードがあれば、すぐにスキャンして支払ってみるという習慣が身につけたので、金遣いが荒くなった元凶とも考えられますね。お金のコントロールすら出来なくなってしまう、QRコード決済が人をダメにした ひどいことと感じた瞬間でした。

他のダメなことも

実は、QRコード決済が普及しすぎて人をダメにしたお話とかけ離れますが、こういった ダメなこともよくありました。

現金の使いみちが珍しいことで、お店側も客側も100元(=約1600円)といった高額紙幣しか持っていないことは実に多いようです。そのせいで、お店側は、現金払いのお客さんに対して、お釣りが用意できないため、サービスお断りの事態になったり、こういうよくないことも多々ありました。

 

特に一番可愛そうなのは、中国旅行に来ている外国人かと思います。アリペイ(支付宝)・WeChat Pay(微信支付)のQRコード決済が使えないから、中国人と同等のサービスを受けられないことですね。

中国では外国人観光客を決して歓迎しないわけではありません。ただし、「郷に入っては郷に従え|入乡随俗」という暗黙的なルールがあるように、 アリペイ(支付宝)・WeChat Pay(微信支付)のQRコード決済機能を事前に済ましてから、「中国へようこそ!」という歓迎モードになるってことですね(ちょっと残念なことですが、)

まとめ(感想)

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以上、中国のキャッシュレス最新事情のご紹介でした。

現金払いよりダントツ便利なQRコード決済。東京2020オリンピック(Tokyo2020大会)までには、中国だけではなく、日本国を含めて全世界で革命的なキャッシュレス潮流をきっと引き起こすでしょう。

ただ、その普及とともに、人間のどこかをダメにしたり、強制的に使わなければならなかったり、こういった課題も当然生じてきます。もしも、これらのデメリットを改善できる対策があれば、きっと明るいキャッシュレスの未来社会が迎えてこられると信じます!